minofoto and miscellaneous notes

個人的な備忘録ですが、たまに広く読んでもらいたい記事を書くこともあります。記事は随時修正したり追記したりすることがあります。

レバ刺しのガンマ線滅菌は今こそ解禁の好機

どうやら牛の生レバーの販売が禁止されるそうです。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/news/post_22008

個人的には生肉を食べたいとはあまり思わないので、残念とは思わないのですが、ただでさえ景気の悪い時に売れるものを規制するのはあまり良い政策ではなさそうだな、と思います。しかし肝臓だけでなく牛肉が病原性大腸菌などに汚染されている可能性があるのは事実なので、何らかの対策は必要でしょう。

では安全に生肉を食べるにはどうすれば良いか、ということは、既に散々議論されています。私が言うまでもなく、ガンマ線滅菌すればいいのです。大腸菌を含むバクテリアは、ガンマ線照射によって殺菌することができます。新鮮なうちに処理すれば、おそらく毒素を出す前に殺すことができるでしょう。

http://togetter.com/li/280927
http://blog.blwisdom.com/shikano/201201/article_5.html
http://togetter.com/li/158618


10年以上前に米国では牛肉が病原性大腸菌に汚染されていることがわかり、一時期はレアで肉を食べることも危険だとメディアで警告されていました。実際には多くの汚染は、加熱が十分でない牛挽肉で見つかっていたようです。(その当時、日本ではカイワレ大根が病原性大腸菌 O157 に汚染されていたとして話題になりました。)
そのため、(主流になっているのかどうかは知りませんが、)米国では食肉のガンマ線滅菌が行なわれているようです。

http://www.foodqualitynews.com/Food-Alerts/Canadian-E.coli-O157-H7-beef-contamination-origin-unknown-CFIA

ガンマ線滅菌というのは、密封されたコバルト60 などの線源の近くに滅菌したいものを置き、ガンマ線を照射するものです。滅菌したいものを持ち込むときは、遮蔽板が下がって放射線が届かないようになっています。人が退避し、安全な場所からリモコン操作で遮蔽板を開きます。決められた時間、決められた線量のガンマ線を照射したら遮蔽板を下ろしておしまいです。もともと線源は密封されているので、食品に放射性物質が混入する心配はまったくなく、何の危険もありません。(作業員が故障や誤操作等で被曝する危険はわずかにありますが...)医療用具などはガンマ線滅菌されたものが普通に流通しているので、その技術も安全性も確立されていると言っていいでしょう。

ではなぜ食品のガンマ線滅菌が行なわれないか、というと、おそらく「放射能を使った食品はあぶない!」と反対する人がいるからでしょう。


しかしあえて言うならば、原発問題で放射線に対する関心が高まっている今こそ、むしろ生肉のガンマ線滅菌を解禁する好機ではないか、と思います。ガンマ線滅菌を解禁し、該当する食品には、でかでかと「ガンマ線滅菌済み」という表示を義務づればいいのです。不安を除くため、販売時のみならず、飲食店のメニューにも表示を義務づければ良いでしょう。そして消費者の選択に任せるのです。それにより、誰の利益を損なうこともありません。
レバ刺しは完全に禁止しても構わないと政府が判断する食品、つまり食べられなくても問題が少ないと考えられています。だから、ガンマ線滅菌食品を忌避したい人にとって、それを食べないことによる不利益は無視できるものです。
消費者に選択肢を与えるということは、選択のための情報が豊富でなくてはなりません。その放射線に関する関心、知識は、昨年の原子力発電所の事故により、これまでになく高まっています。だから、選択のための情報が今ほど豊かに与えられているチャンスは他にないと言えましょう。
「危険だからやめよう」と考える人もいるでしょうが、その人は食べなければいいのです。そのデメリットは少ないのです。「危険でない」と判断し、かつ生肉を食べたいと思う人が、それを食べる自由による利益を上回るのは、確実です。

一律禁止よりも、ずっと賢い選択じゃないでしょうか。