minofoto and miscellaneous notes

ごく気まぐれに,書きたいことを適当に書いています。本当の話かもしれませんし,フィクションかもしれません。

原発再稼働

大飯原発再稼働だそうです。どうにも嫌な感じですね。

結論だけ言うと、私は原発を稼働させておく必要があるのではないかと思っています。だからと言って、どうにも今の状況には納得できない感じがします。マスコミの報道を見ているだけなので、偏っている可能性がありますが。

原発を稼働させておくべき、と思う理由は簡単です。一定量の核物質が国内にある以上、それを維持管理する必要がありますね。国内には濃縮されたウランだけでなく、プルトニウムも存在します。これは何とかして処理する必要があります。半減期を考えたら、そして最終処分の方法も確立していないことを考えたら、これから長い期間に渡って核物質を安全に維持管理する人材を育成し続ける必要があるはずです。そのためにも、核物質を使って何らかのお金が回る仕組みが必要不可欠です。そのための原発です。

もしも、原発以外でそういう人材を育成するしくみを作れるなら、原発は止めてもいいでしょうね。エネルギー政策については、どうこう言うつもりはありません。

原発を動かすためには、当然ながら安全管理と事故対策をきちんと行う必要がありますが、おそらくどちらも能力不足なのでしょう。再稼働をするというのに、まともな説明が聞こえてきませんね。きちんとリスク評価をし、リスクと利益のバランスをとっている、という説明が一切ありません。エネルギー政策、核政策に誰かが責任を持つ必要がありますが、首相の言葉からもそれは感じられません。経済原則に基づいて、安全は2の次にして再稼働、という風にしか聞こえませんでした。

内部では、だれかがきちんとリスク評価をしているのかもしれません。そう期待したいです。でもそれは表には出てきていない。表にでない評価は意味がありません。自分の経験からしても、ある結論を導き出したとき、他人に見せるためにそれをきちんとまとめるという作業は、正しい結論のために不可欠です。他人に見せるため、と思ってまとめる際に、論理の穴が見つかることはしばしばです。表に出さない評価は、意味がない自己満足だと言えます。


確率的には、事故は当分、起きないかもしれません。起きるとしたら「忘れた頃」かもしれません。おそらく原発再稼働を決断した人たちはそう考えているのだと思います。そして安全管理の責任について、真摯に考えている人はいるのかもしれませんが、力を持っていないのでしょう。組織の内部でそういう人の声はしかるべきところに届いていないのだろう、と思います。

全部想像にしかすぎませんけど。