minofoto and miscellaneous notes

ごく気まぐれに,書きたいことを適当に書いています。本当の話かもしれませんし,フィクションかもしれません。

骨格を問う

写真家 Ken Roockwell 氏のこのコラム What Makes a Great Photograph を読んでいます。良い写真を撮る秘訣は、カメラについて良く知ることではない。撮影の設定は、今やカメラがオートでやってくれるのだから、ややこしいことは考えずにとにかく構図だけを考えろ、構図こそが全てだ、と要はそういうことを熱く語っています。

この熱さがなかなか面白い。

「強い構造 (structure) を持った写真だけが人を惹きつける」
「技術的なごちゃごちゃしたことを覚えても無駄だ。今やカメラが全てやってくれる」
「力強い文法的な秩序 (strong underlying compositional order) を備えていなくてはならない。そうすれば遠くから見ても人を惹きつけることができる」

このことは、写真だけにあてはまるわけではないような気がしてきました。特に世界的に通用する何かを作り出そうとするときは、まずこの "structure" "order" が問われるような気がします。機械に任せられるところは機械に任せ、専門家に任せられるところは専門家に任せて分業する。そしてしっかりした骨組みを作ることに力を注ぐ。我々は細かな職人芸に走りがちですし、それも大切ですが、こういうのは西洋的な考えなのかもしれません。

とはいえ、しっかりした骨組みを組み立てるのは難しいですね。そんなことを考えながら、道端のたんぽぽを撮ってみましたが、修業が必要です。