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minofoto and miscellaneous notes

個人的な備忘録ですが、たまに広く読んでもらいたい記事を書くこともあります。記事は随時修正したり追記したりすることがあります。

中央アルプス 木曽駒ヶ岳 - 空木岳 縦走

山行記録 写真 OSM

概要

  • 8/19 新宿 6:50 −京王高速バス→ 駒ヶ根 10:40 −バス→ しらび平 −ロープウェイ→ 千畳敷 12:00(昼食)→ 宝剣山荘 13:40(宿泊手続き・デポ)→ 中ノ岳 14:20 → 駒ヶ岳 → 宝剣山荘 15:50 (夕食 17:30 就寝 20:30)
  • 8/20 宝剣山荘(朝食 5:30 出発 6:00)→ 宝剣岳 6:20 → 極楽平 → 濁沢大峰 8:20 → 檜尾岳 9:48 → 舟窪 11:38 (昼食)12:27 → 熊沢岳 12:39 → 東川岳 14:16 → 木曽殿山荘 15:40(宿泊手続) → 木曽義仲の力水往復 (片道9分) (夕食 17:00 就寝 19:30)
  • 8/21 木曽殿山荘(朝食 5:00 出発 5:35)→ 空木岳第1ピーク → 空木岳 7:12 → 駒峰ヒュッテ 7:40 → 駒石 8:05 → 迷尾根 9:41 → 大地獄 10:01 → マセナギ 10:54 → 尻無 11:00 → 水場 11:25 → 鷹打場 12:01 → 駐車場 12:26 −タクシー→ こまくさの湯 −タクシー→ 駒ヶ根 15:00 −京王高速バス→ 新宿

地図

OpenStreetMap の地図へのリンク (地図データについての技術的なコメント)
上記の地図画像は JOSM を使って OSM Mapnik(標準) と等高線付のサイクルマップを重ね合わせ、歩いた軌跡を GPS ログで表示させたもの。軌跡の色は速度を表す。赤から黄色は歩いたところ、緑や青はロープウェイやタクシーの部分。GPS データからの計算の都合により、グラフの横軸にはかなりの積算誤差がある。


準備
夏休みがしっかり取れることになった。連日35℃を越える暑さなので、3000 m 級の中央アルプス縦走を思い立った。
夏山縦走で一番きついのは、荷物を担いで登山口から樹林帯を延々と登るところだ。木曽駒ヶ岳ならロープウェイがあるので、その辛い登りを省略することができる。しかもここなら北アルプスほど混雑もしていないだろう、などと考えた。昔の記録を読み返してみると、はじめてのテント山行は木曽駒ヶ岳だった。行きのタクシーのラジオで美空ひばりの訃報を聞き、嵐の中テントを断念して途中の避難小屋に泊まったのだった。

久しぶりの縦走、しかも単独行なので、装備を入念にチェック、ゴアテックスのレインウェアとガスコンロを新調。登山用品店で、小型のガスカートリッジと、コンパクトな折り畳み式のガスコンロ(ヘッド)が出ているのを見つけ、買ってみた。いわゆるヤマケイこと「山と渓谷」8月号でも読んだのだが、長野県は縦走登山でもヘルメット着用を推奨しはじめたらしい。twitter で最近の北アルプスではヘルメットを着用している縦走登山者を見かけるようになってきた、という話も読み、また最近の韓国人登山者大量遭難事故のニュースでも、捜索隊がヘルメット着用で入山する光景をニュースで見て、安いヘルメットを amazon で購入し使ってみることにした。

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) CS スポーツヘルメット ホワイト MC-3547

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) CS スポーツヘルメット ホワイト MC-3547

駒ヶ根までは高速バスが安くて便利なので、ハイウェイバス・ドットコムで往復予約。木曽殿山荘は予約必須とのことなので、早めに予約電話を入れた。


記録+写真

1日目

しらび平へのバスは菅平バスセンターから満員になったが、繁忙期は3時間待ちになることもあると聞いていた駒ヶ岳ロープウェイは思ったよりはあっさりと乗れた。観光客はバスとセットの往復券を持っている方がほとんど。窓口で片道切符を買うのは登山者のみ。前線南下中で、山にはガスがかかって快晴とまではいかないが、ときどき山々が見渡せる。

人込みの中、千畳敷駅で登山者カードを書き、おにぎりを食べてから出発。人混みの遊歩道を歩き、八丁坂を登る。いきなり高度が高いところから歩き始めるので、やや息苦しく感じる。ゆっくり慎重に歩く。



高速バス / 千畳敷より宝剣岳 / 千畳敷カール / ときどきガスがかかる / 剣ヶ池


急登が終わると宝剣山荘へ。宿泊手続をして荷物を置き、サブザックに水と行動食を入れて駒ヶ岳へ。



宝剣山荘遠景 ここまで登ってくるハイカーも多い / 北の谷には残雪も / イワギキョウ / 何の花? / コゲラ / コマクサ / イワヒバ


荷物が軽くなると、気分良く歩ける。レンズを明るい 40 mm (35 mm 換算 60 mm)単焦点に換えてみるが、どうもしっくりこない。やっぱり 28-300 mm ズームに戻す。山では軽いズームレンズか、換算 28 mm かそれよりも短い広角単焦点でいくべきかも。明るいレンズは不要。



巻道分岐 / 中岳山頂 / 駒ヶ岳山頂 / 頂上山荘と天幕場、駒ヶ岳



たおやかな駒ヶ岳を振り返る / 対照的な宝剣岳の姿 手前は天狗荘と宝剣山荘 / 宝剣岳


知り合った単独行の方たちと夕食前にビールを酌み交わす。ウィスキーまで分けていただく。山でのウィスキーは最高。大型テレビがあり、夕食後天気予報やニュースを見る。荒天というわけではなさそうだが、明日の天気はあまり期待できそうにない。しばらく雑談などして、8時半就寝。
稜線上の小屋だから仕方がないのだが、トイレ前で汲む小屋の水は今ひとつおいしくない。どうせロープウェイだからと多めに水を担いできて正解だった。



2日目

日の出は 5:10 過ぎ、朝食は 5:30 なので、5時前に日の出を見に和合山方面に出かける。和合山は植生保護のため立ち入り禁止なので、横の岩場で朝日を待つ。朝日がやたらと赤いのは雨の兆しか。


夜明け前 / オリオン座 / 簿明の雲海に浮く南アルプスと富士山 / 富士山にズーム / 日の出 / 朝日に染まる宝剣岳


昨日一緒にビールを飲んだ4人で出発。念のためヘルメット装着で歩くが、宝剣岳への上りは、鎖も新しく取りつく岩に迷うこともない。簡単に山頂に着く。ガスがかかり、展望はゼロ。記念撮影をして反対側に下る。下りは長いが、不安は感じない。



宝剣山頂 / 遭難の碑


遭難の碑、極楽平からの稜線歩きでは、展望はほとんどないが、風に吹かれつつ雲の中のなだらかな道を歩くのは浮遊感があって楽しい。無意識ににやにやしながら歩いていたかもしれない。岩登りの緊張から解き放たれて、何かの脳内物質が出ているのではないかと思う。西からガスが吹きつけるので、稜線の西側は寒く、東側は暖かい。東側には時々お花畑がある。



コマウスユキソウ / お花畑 / 晴れ間の稜線 / 檜尾岳山頂 / 舟窪(?)乾いた池塘かな / おだやかな稜線


稜線にも所々岩場が出てくる。鎖やステップも宝剣岳に比べると古く、緊張しながら岩場を越える。極楽平から南は歩く人が少ないのか、ペンキマークも減り、うっかりしていると道を踏み外す危険もあり。ときどき×マークを見つけて引き返す。落ちたら怖い場所で、岩につかまってトラバースする場面もあり。



熊沢岳山頂 / 小さな花(何だろう) / ガスの切れ目に見える雄大な斜面 / 東別岳山頂 / 山荘


だんだん花崗岩がもろくなってきて、足場に気を使う。浮き石や、滑りやすい砂が岩に乗っているので、気を使って歩く。東別岳から急降下して小屋到着。小屋番の女性はいざというときには強そうな、でも感じの良い方。小屋は新しく、よく手入れもされている様子。トイレも生分解処理してから残渣をヘリで運ぶ最新式とのこと。

水場まではそれほど険しくないという話を聞いてから、「木曽義仲の力水」まで片道9分の穏やかな道を水汲みに行く。水量は多くはなかったが、素晴らしく美味しい水。

食堂にはストーブが焚かれ、温かいおでんをいただく。風がどんどん強くなり、明日の天気は期待できなさそう。この日はずいぶん歩いたので、疲れもあって8時前に大部屋の布団で就寝。


3日目

朝起きると、夜の間に雨があったと話題になっていた。風の音がすごい。外に出ると、ガスで視界はゼロ。小屋番によるとこの場所は風の通り道なので、このまま空木岳に向かって大丈夫とのこと。道案内をしっかり聞いて、小屋を出発。強風の急な上りはバランスを崩しそうになってちょっと辛いが、しっかり寝てしっかり食べて出てきているので大丈夫。空木岳山頂付近は大きな花崗岩の塊。鎖場や、岩を飛び越える場所、岩をくぐり抜ける道もある。第1、第2、第3のピークがあり、第3が山頂と聞いていたが、第2のピークには気付かず山頂に到達。


山頂 / 三角点で同行者と記念撮影


下りで足を痛めないよう、靴ひもをきつめに締めて出発。下りは急降下だが、稜線の東側は風も弱くなり穏やか。道もしっかり整備されている。あっというまに駒峰ヒュッテに着く。道は駒峰ヒュッテのウッドデッキを通るようになっている。下るにつれてガスも切れてきて、下界が晴れているのが望める。振り返る空木岳は雲の中。風の呼吸とともにときどきガスが降りてくる。



駒峰ヒュッテ / 駒石 / 南アルプス展望 / 雲の切れ目から南駒ヶ岳が / 空木平避難小屋 / 池山小屋付近の水場 / 林道終点の駐車場(入山口標識)


ヒュッテから先はゆるやかな下りで、展望も良く苦労なし。高度が下がるとともに上着を脱いでゆく。道がしっかりしていて小地獄は気付きもせず、迷い尾根はロープで塞がれ間違いようがない、大地獄もしっかりした梯子や鎖を伝って下ることができる。途中空木岳を目指す親子連れとすれ違う。池山小屋下の水場で、木曽義仲の力水と飲み比べ。この水はちょっと青臭い。力水は透明感のある味。

小屋で教えられた通り、携帯の電波が届くところを探して尾根でタクシーに電話しておき、鷹打場で確認の電話を再び。駐車場でタクシーを少し待つ。猿が出る林道をタクシーでこまくさの湯へ。今度はこの道を上って空木、南駒、越百山に行ってもいいな、などと考える。

温泉、ビールの後、高速バスで帰宅。同行してくれた方々、ありがとうございました。


(一部を除き、写真はクリックしたら拡大します。)