恵那山(2)
恵那山(1)の続きです。
神坂峠から恵那山への縦走路には、こんな紫の花がたくさん咲いていました。
調べたけど種類が分かりません。
鳥越峠を越えて、大判山に着く頃には、雲が厚くなってきました。晴れていたら眺めが良さそうな山頂ですが、天候が心配になってきました。
とはいえ、こういう湿っぽい雰囲気は好きな風景のひとつです。うっすらと雲海のようになっています。
岩質はややもろい火山岩風の岩石で、あまり見たことがない地質だな、と思って歩いていましたが、流紋岩や溶結凝灰岩という岩のようです。溶結凝灰岩というのは、火砕流が凝固した岩ですね。ところどころ崩れ落ちているので、結構怖い場所もあります。大雨が来たらいつ縦走路が崩れ落ちてもおかしくない感じ。ひょっとすると道が宙に浮いていて、足元の下はえぐれ落ちているのではと疑うくらい、崩れ落ちたガレ場のギリギリに道が付いている場所もありました。
山頂付近はこのような急登です。そして祠が現れます。この古くから登られてきた信仰の山であることが、深田久弥が百名山に選んだ大きな理由の一つですね。
一ノ宮はこのルートではなく、途中で合流する別ルートにあるらしく、二ノ宮から始まり、三、四、と続きます。
中津川市が管理している山小屋が山頂付近にあります。結構立派な山小屋ですが、営業はしておらず避難小屋扱いです。
木花咲間姫が祀られた五ノ宮、一言主大神の祀られた六ノ宮に続いて、イザナギ、イザナミが祀られた山頂本社です。
とはいえ、信仰登山者でない現代の我々は、標高が書いてあるこちらに山頂らしさを感じてしまいますが。
雲も厚くなってきて、樹木も茂っているので、展望はあまり楽しめませんでしたが、久しぶりの二千メートル峰を満喫しました。
帰路は同じ道を帰りました。途中で雨も降り出し、ずぶ濡れになって温泉へ。前日宿泊したので、今日も無料で温泉に入ることができました。この山を最後に、しばらく本州の山々はお預けとなりました。