minofoto and miscellaneous notes

ごく気まぐれに,書きたいことを適当に書いています。本当の話かもしれませんし,フィクションかもしれません。

奥多摩 三頭山

概要

  • 奥多摩駅 7:25 −西東京バス→ 小河内神社 8:00 → ドラム缶橋 → イヨ山 9:00 → ヌカザス山 9:50 → 三頭山(西峰) 11:10 (休憩〉→ 中央峰、東峰 12:10 → 大沢山 12:30 → クメケダワ 13:10 → 槙寄山 13:40 → 仲の平バス停 14:30 → 数馬の湯


急に時間が空いたのに加えて、登山靴のインソールが本当に足に合っているかを確かめるつもりで、日帰りで軽く奥多摩を歩きに行きました。

奥多摩の山はたいてい歩いたつもりだったのですが、地図を眺めていると、こんな立派な山にまだ行ったことがない、ということに気付きました。多摩川の北側には 2017 m の雲取山から石尾根が東に延びており、そこにも 1500 m を越える高い峰が続いていますが、多摩川の南で1500 m を越えているのは三頭山だけです。しかも、三頭山は西にある大菩薩嶺の続きではなく、独立した峰で、そこから東に笹尾根と呼ばれる長い尾根が続いています。それをたどっていくと、高尾山まで続いているように見えます。


早朝の奥多摩行きの各駅停車には、こんなにも寒いというのにたくさんの登山者が乗っていました。電車が止まると、登山靴の足音が一斉にバス停に向かいます。しかし大半の登山者は日原方面行きのバスに乗ってしまい、奥多摩湖方面に行くバスには、私を含めて3名しか乗りませんでした。

小河内神社バス停で下車。私が最後まで乗っていた乗客だったので、運転手さんにいつもより心を込めてお礼を言い、バスを降りると奥多摩湖への階段を下ります。


このちょっとおっかなそうな通称「ドラム缶橋」は手すりがしっかりしていて、普通に渡れます。対岸の遊歩道、車道をたどって登山口へ。ヌカザス尾根を登ります。結構な痩せ尾根のキツイ登りで、意外に消耗しました。いつもならこのくらいはどうということはないはずなのに、やたら息が切れるので、体調が悪いのかとちょっと心配になります。



尾根から後を振り返ると、石尾根と雲取山がきれいに見えていました。1時間ほどの登りでイヨ山にたどりつき、そこから更に1時間ほどでヌカザス山へ。地図などはカタカナ表記ですが、山頂には糠指山という看板が立っています。

雪のついた痩せ尾根は危ないと判断してアイゼンを装着。しかし石ころと枯れ葉、凍りついた雪のおかげで、アイゼンを履いていても結構気を使います。


後を振り返ると石尾根と雲取山がきれいに見えました。西には大菩薩嶺が雪をかぶっていました。途中ばてそうになりながら三頭山の西峰に到着。別のルートから登ってきたのか、山頂には3グループ程がいました。


西峰でラーメンを作って食べ、最高点の中央峰へ。こちらは樹木に囲まれていてあまり展望はありませんが、すぐ脇の東峰には立派な展望台が建造されていて、そこから東がよく見えました。

 
御前山(左)と大岳山(右)

少し下ると三頭山避難小屋が。かなり立派な作りです。

ここから笹尾根を下ります。もっと歩くつもりでしたが、なんだかしんどくなってしまったので、槙寄山から尾根道を下って温泉へ。アイゼンを脱いで下りたのですが、凍りついた場所が何ヶ所かあってちょっと難渋しました。


なかなか良い温泉でした。冷えきった体を温めて、バスで五日市駅へ。ちょうどホリデー快速東京行きの始発に乗れたので、ゆったり帰宅。
靴のインソールの具合を確かめるつもりでしたが、足指を痛めることはなく大丈夫でした。しんどくてゆっくり歩いたせいもあるかもしれませんが、ひょっとすると厚すぎる靴下を履くとかえって足が靴の中で滑って指を痛めるのかもしれないと思いました。

現在位置表示ができそう

OpenLayers を使って iPhone 用の飲食店マップを作ってみた - minofoto and miscellaneous notes に書いたように、地図を作るのにハマっています。
この時分からなかったので、「まだ足りないこと」として

現在位置を表示する機能

スマートフォンGPS を元に現在位置が表示できると、土地勘のない会議参加者用のランチマップとしてはかなり使い勝手が良くなるはずですね。

と書いたのですが、これが案外簡単にできそうです。
第3回 位置情報を取得してみよう(後編):位置情報サービスのはじめ方|gihyo.jp … 技術評論社
の記事を参考にして、こんなコードを書きました。

    function currentPos() {
      if (navigator.geolocation) {  // 現在の位置情報を取得
        navigator.geolocation.getCurrentPosition(
          function (pos) {      // (1)位置情報の取得に成功した場合
            centLonLat = new OpenLayers.LonLat(pos.coords.longitude, pos.coords.latitude)
                       .transform(
                          new OpenLayers.Projection("EPSG:4326"),
                          new OpenLayers.Projection("EPSG:900913")
                       );
            map.setCenter(centLonLat);
          },
          function (error) {    // (2)位置情報の取得に失敗した場合
            var message = "";
            switch (error.code) {
              case error.POSITION_UNAVAILABLE:      // 位置情報が取得できない場合
                message = "位置情報の取得ができませんでした。";
                break;
              case error.PERMISSION_DENIED:         // Geolocationの使用が許可されない場合
                message = "位置情報取得の使用許可がされませんでした。";
                break;
              case error.PERMISSION_DENIED_TIMEOUT:     // タイムアウトした場合
                message = "位置情報取得中にタイムアウトしました。";
                break;
            }
            window.alert(message);
          }
        );
      } else {
        window.alert("本ブラウザではGeolocationが使えません");
      }
    }

これを使って、東中野〜中野ひとり飲みマップ も近々更新してみます。

  • 追記

コードを表示すると、画面サイズによっては右が切れてしまうようです。ブラウザのズーム機能(FireFox なら control-wheel など)で、表示を縮小すると右の端まで見えますので、必要ならお試しください。

日本百名山

夏に山で出会った方が「百名山全踏破」を目指して山登りをされている話を興味深く聞きました。百名山とはもちろん深田久弥氏が著した「日本百名山」という随筆集のこと。そして、そこに紹介された日本の百の山のことですね。これらを踏破するには若いうちに劒岳や鹿島槍など本州の険しい山を登っておき、歳取って時間とお金に余裕ができてから北海道や九州など遠い山を登ればいい、と言われたのをなるほどと聞きました。

学生時代に山に登っていたときは、百名山を目指す年配の方々のことを暗に馬鹿にして「百名山主義者」などと呼んでいたことを思い出します。山の良し悪しは自分の足で登ってみて判断すべきであり、そういう既成のリストに頼って考えるのを放棄することは...などと息巻いていたのでした。今思うと実に生意気ですね。気がつけば自分もそういう年ごろになりつつあります。

それはともかく、触発されて深田久弥の本を再び手に取りました。学生時代にも繰り返し読んだ覚えがありますが、改めて読んでもなかなか良い本です。交通事情や山の状況も少しずつ変わってきているのに、ほとんどの記事が古くなりすぎていないのは、やはり深田氏が多面的な観点からよく考えて山を選定しているからでしょう。ここから私が学びたいのは、どのようにして百名山を選定したのか、そしてそこに辿り着くまでにどのように自分の視点を持って山を楽しんできたのか、ということです。

この山脈から、もし一つの山を選ぶとしたらどれだろう、という疑問が、まだ地図でしか日高を知らぬ私の胸に久しく宿っていた。  〜幌尻岳

「私がまず武尊山に甚だしく惹かれたのは、すばらしい立派な自然としてであった。上越国境から、例えば谷川岳の上からでもいい、東の方を望むと、長大な障壁のような山が見える。  〜武尊山

深田久弥氏は古今の山に関する膨大な文献を集め、山に登れないときは地図を眺めるか山の本を読んでいたと伝えられています。昭文社のガイドマップを頼りに登るだけの私たちとは比べ物にならないほどの深い造詣を持って山を眺め、山々を登ってきたようです。

ちょっとだけですが、その真似をしたいと、地図で遊び始めました。ネット上のスクロール、拡大縮小が自在にできる地図を眺めていると、ひとつひとつの山の地形から、山と山との関連性、山と都市との関係などいろんなことを考えたり想像して楽しむことができます。これは、地形図一葉だけや、昭文社の登山ガイドマップだけを見ているときとはまた違う楽しみですね。

(まだまとまらないので、こっそり自分だけで楽しんでいるだけですが、時間があったら整理して公開するかもしれません。)

今さらながら、MacOS 上の Office 2011 が遅すぎるときの対処法(自動化)

ずっと前から困っていたのですが、

Excel for Mac 2011が異様に重い時の対処法 - ヒビヅレ - 4410の日々を徒然と

これで office がサクサク動くようになりました。感謝。

こんな作業をいちいち意識したくないので、こんな風に自動化しました。以下 username は自分の home ディレクトリ名に置き換えてください。

  1. /Users/username/Library/Preferences/com.microsoft.office.plist を削除。
  2. Word や Exel などを起動し、「定期的に更新ダウンロードしますか?」などのダイアログに適当に答える。
  3. 新しくできたクリーンな preference ファイル (/Users/username/Library/Preferences/com.microsoft.office.plist) を退避 (例: /Users/username/etc/com.microsoft.office.plist つまり自分のホームディレクトリに etc というフォルダを作ってそこにコピーしておく。)
  4. 自分が使っているシェルに合わせて ~/.cshrc や ~/.bash_profile などに以下のスクリプトを追加すると、シェルを起動するたびに preference が初期化される。

rm -f /Users/username/Library/Preferences/com.microsoft.office.plist
cp /Users/username/etc/com.microsoft.office.plist /Users/username/Library/Preferences/com.microsoft.office.plist

シェルを使わない方の場合、またはシェルスクリプトが何のことかわからないときは、次のような AppleScriptAppleScript エディタ(アプリケーション の中のユーティリティフォルダに入っています)で書いて

tell application "Finder"
delete "Macintosh HD:Users:username:Library:Preferences:com.microsoft.office.plist"
copy file "Macintosh HD:Users:username:etc:com.microsoft.office.plist" to folder "Macintosh HD:Users:username:Library:Preferences"
end tell

コンパイルしたあと「ファイル→書き出す」を選んでアプリケーションとして保存します。
次にシステム環境設定の中の「ユーザーとグループ」の中の「ログイン項目」を開き、「以下の項目がログイン時に自動的に開きます」のリストの中に、先ほど保存したアプリケーションをドラッグして、追加しておけばいいでしょう。
こうすると毎回ログインするたびに Office の設定が初期化され、クリーンになります。

この作業でも、Word や Exel の個々の設定は初期化されないので安心です。

iWork '09

iWork '09

冬の丹沢表尾根

  • 新宿 5:31 −小田急線→ 秦野 7:05 −バス→ 蓑毛 7:30 → ヤビツ峠 8:20 → 三ノ塔 9:40 → 行者岳 10:40 → 新大日 11:15 → 塔ノ岳 12:00 (昼食) → 鍋割山 13:40 → 大倉 16:00


OSM地図へのリンク

波乱の 2013 年を雪山ハイキングで締めくくるべく、年の瀬に雪尾根を気軽に楽しめる丹沢に出かけました。太平洋側の 1000 m 級なら 6本爪のアイゼンで充分だろうと、比較的軽装で早朝に出発。秦野駅発 6:35 のバスに乗るつもりが、勘違いで 30分遅れのバスに乗ることになってしまいました。

それなりに暖かい格好をしたつもりだったのですが、早朝の秦野駅バス停で冷えきったまま回送されてきたバスの冷えた席に腰を下ろした途端に体が震えてきました。念のため持ってきた使い捨てカイロを開封し、サーモスのボトルに入れてきた熱いお茶を口に。

ヤビツ峠行きのバスは始発が遅いので蓑毛から歩くつもりでしたが、道路凍結のためバスはどのみち蓑毛までしか行かないとのこと。蓑毛行きのバスは登山装備を持った人でほぼ席が埋まった状態でしたが、蓑毛バス停でトイレを済ませてゆっくり歩きはじめても、登山道にはほとんど人がいない状態。比較的静かな山歩きを楽しめそうな出発です。

歩きはじめて1時間ほど経つと体が温まってきて、汗をかかないように服を一枚ずつ脱いでゆきます。ヤビツ峠に着くとそれなりの積雪がありましたが、パウダースノーに踏み跡がしっかりついていて、しかも表面が凍っている訳でもないので、気持ちよく歩ける道でした。ヤビツ峠から林道を20分ほど歩くのが退屈でしたが、すぐ登山道に取り付き二ノ塔へ。

天候もよく、尾根を登ると東にくっきりと大山が見えてきました。1時間あまり歩いて三ノ塔に到着。歩いている人も増えてきます。澄み切った朝の大気に輝く太平洋が美しい。


三ノ塔からは痩せた尾根に岩場があったりしますが、人気のある山だけあって鎖や梯子がしっかりしていて、ぼんやりしていなければ滑落するような心配はなさそうです。

冬の空気は澄みきっていて、南アルプスの荒川、赤石、聖岳、そして新宿の高層ビル群や東京スカイツリー筑波山まで見渡せました。


行者岳からの痩せ尾根はちょっと険しく、表尾根の中でいちばん急な岩場を慎重に下りました。下りきったところで、痩せ尾根にかかった梯子を渡って女性の単独行者がやってきました。鎖場を見上げて「ここは厳しそうですね」「いちばん険しいところですね、お気を付けて」という会話を交わしてすれ違いました。

このあたりで後ろからラジオの音が近づいてきました。振り返ると年配の方、山に慣れた様子の軽装でした。私は比較的歩くのが速い方だと思うのですが、そのラジオの音はぐんぐん近づいてきます。ラジオは私を追い抜きざまに「カモンカモンカモンカモンベイベー」と AKB48 の曲を歌いながら、雪の急坂を遥か上に登ってゆきました。カモンカモン言われても速すぎてついては行かれません。

塔ノ岳への登りの最後は雪も増えてきてアイゼンを付けようかどうか少しだけ迷いながら、特に困ることもなかったので足場をしっかり踏みしめながらそのまま登りました。塔ノ岳山頂は人が多く、落ち着ける場所を探すのに少し手間取りましたが、コンロで湯を沸かしてインスタントのドライカレーを作ります。座っているとさすがに少し寒くなりましたが、やはり朝のバスがいちばん寒かったかな。

山頂は360度の展望で、東京どころか東京湾の向こうの房総半島や、伊豆大島、利島、式根島あたりまで見えました。

大倉へまっすぐ下る通称「バカ尾根」は急降下で雪も多いので、アイゼンを付けて下りはじめましたが、人も多く気を使いそうだったので、鍋割山稜への分岐を曲がりました。

鍋割山稜からは丹沢主脈丹沢山蛭ヶ岳が美しく見えます。塔ノ岳からずいぶん下って鍋割山へ。

鍋割山荘の鍋焼きうどんはおいしそうでしたが、塔ノ岳でお昼を食べてきたのでパス。

鍋割山でアイゼンを脱いで後沢乗越から二俣方面に下りました。沢筋でアイゼンの泥を洗っていると、川に氷の花が咲いているのを見つけました。

大倉のバス停で靴を洗ってからバスに乗車。登ってきた山々が夕陽に照らされていました。澄み切った空と白い雪で一年の汚れをすべて振るい落としてきたような爽快な山行でした。

こうして私の2013年は幕を閉じました。いつも読んでくださる方々、ありがとうございます。そして今年、2014年もよろしくお願いします。

日記という伝統

親父は亡くなる前に自分で日記を焼いてたんじゃないだろうか、という話を兄弟から聞いてちょっと触発されたので、ドナルド・キーン「百代の過客」を読みはじめました。平安時代からある有名な「日記文学」の紹介ですが、こういう方面に疎い私には目からウロコの興味深い話です。

日記というと、プライベートなイメージがありましたが、いわゆる日記文学の名作はむしろ日付をつけてストーリーを描くという手法で書かれ、客観的な記録とは違う主観が強いものや、いつか他人に読まれることを前提にしたもの、など、さまざまあるという話に驚きました。日記帳というよりはむしろ今の blog に近いイメージですね。

そういえば、子供の頃の日記に興味深いものを見つけました。

11月25日(水)
じゅくの帰りの時ぼくはだいぶ自転車をとばしていました。しんごうが黄だけど、わたろうと思って前へ進みました。そうしたら自動車のバンパーが前にあって…ガチャンとしょうとつしました。ぼくはびっくりしてぼくはすみませんと言って自転車をうしろにさげました。自分でけがはないかとさがしていると、右足がふるえていました。道のはんたいにいた2人の人が「だいじょうぶ?」ときいてくれたので「だいじょうぶ」といいました。自転車もこわれていないか見ているとかごがへしゃげていました。するとどこかのおじさんがきてなおそうとしながら「だいじょうぶだった、けがはなかった」と聞いてくれました。そうしたら、ハンドルがまがったので(曲がっていたので、の意?)、なおしてもらいました。そのおじさんは車でぶつかった人でした。ぼくはこれはいい教くんになると思いました。このことはだれにもいわないつもりです。

これはその時は、本当に誰にも言わないつもりだったというか、恥ずかしくて誰にも言えなかったのでしょうが、でも誰かに言いたかったのでしょう。それを日記帳に向かって吐き出した。でも、この吐き出し具合は実は誰かに聞いて欲しかったという意味で、誰かに読まれるのを想定していたと理解することも可能です。

日記文学とはそういう微妙な、日本的な不器用なコミニュケーションの賜物なのかもしれません。

MacOS でファイルパスを取得する

ファイルサーバーに置いたファイルのありかを他の人に知らせたいときに、ファイルパスをメールなどで送ることがよくあります。

MacOS の場合、ターミナルを開いてファイルをターミナルの画面上にドラッグ&ドロップすれば表示されるのですが、もっと簡単にするために、デスクトップに次のような AppleScript のアプリを作って置いています。

on open inputList
	tell application "Finder"
		repeat with inputFile in inputList
			set thefilename to POSIX path of inputFile
			set the clipboard to thefilename
		end repeat
	end tell
end open

on run
	set myFolder to choose file with prompt "ファイルを選択してください"
	tell application "Finder"
		set thefilename to POSIX path of myFolder
		set the clipboard to thefilename
	end tell
end run

このアプリにファイルをドラッグ&ドロップするだけで、クリップボード

/Volumes/shared_disk/hogehoge/sample.txt

のような unix (POSIX) 形式のファイルパスがコピーされるので、メールにペーストすればおしまいです。相手が MacOS ならばそのまま、そうでない人には /Volumes/ を消してからお知らせしています。

Windows の人にお知らせする場合は / を \ に置き換えなくてはなりませんね。まあ大抵は意味が通じるので大丈夫ですが。自動的に置き換える方法は http://hintsforums.macworld.com/archive/index.php/t-112553.html にいろいろ書いてあります。

日記は他者のはじまり

生家から汚れた日記帳が出てきました。表紙を見て、こどもの頃、年末に父親からプレゼントされた日記帳だったことを思い出しました。年明け1月から日記が始まっています。

1月28日 日曜 ☀はれ
 きょう南きょくのうちゅうちゅうけいがせかいではじめてやりました。その一ばんはじめにやったのをぼくは見ました。朝おきたらやっていたので見ていました。

これをなぜ書いたのでしょうか?
「世界初!」と盛り上がった番組をみて興奮していたのでしょう。そういうことで「俺も見た!」と一緒に騒いでくれる友達があまりいなかったせいもあるかもしれません。この日記はその自分の興奮を聞いてくれる「他者」だったのかもしれないな、と思います。何のために書くか、なんてことは考えてもいなかったはずですが、この文章はどこか他者の目を意識した文章になっている気がします。

多くの人は、学校の宿題として「えにっき」「夏休みの日記」というものを体験しているはずです。多くの日本人は自我や社会性が芽生える頃に、日記というものに触れていて、何のために書くのかと考える以前に日記に物を書くという体験をしていると思います。この日記も親に教えられるがままに、単に日記というちょっと大人っぽいことをしてみたかったという気持ちで書いていたのかもしれません。

そういう文化的な背景が、今のさまざまな SNS の文化の背景になっているのでしょうね。誰かに見せるためであろうと、誰にも見せないつもりの日記帳であろうと、書かれた文章というものは全て、様々な濃淡のスペクトルで社会とつながっているのだろうな、と、子供時代の頃の日記帳を見て思います。人を惹きつける文章、魅力的文章がいいのはもちろんですが、目的のない文章の味わいというのもまたいいなぁ、と、ふと思いました。

最近ブログ論というのをちらちらと読んだりするので、雑多なことを書いてみました。

OpenLayers を使って iPhone 用の飲食店マップを作ってみた

はじめに

OpenStreetMap Advent Calendar に参加します。MapBox for iOS SDKマピオンの API が紹介されていますが、私はそういうものを知らなかったので、素人なりに OpenLayers を使って iPhone で表示できる飲食店マップを作ってみた試みをご紹介します。(できた地図だけを見たい方は下の方にスクロールして、画像をクリックしてください。)

何をしたかったか

会議などを開催するときに、参加者向けに近隣のランチマップ/飲み屋マップを作りたいことってありますよね。そういうときに、

  1. 地図のエリアを選択する
  2. エリア内に POI (食堂など)を入力
  3. スマートフォン (iOS/Android) 用の地図を埋め込んだサイト + 印刷用の地図(PDFなど) を同時に作成

なんて3ステップで地図が簡単に作れるしくみがあるといいなぁ、などと夢想しながらも、いきなりそんな気の利いたものは作れないので、まず隗より始めよ、で手作業で飲み屋マップを作ってみました。

やったこと

楽をするために、まずは人の真似をしようということで、参考にさせてもらったのが 激辛商店街マップ|京都☆激辛商店街 向日市。 それから さくらのレンタルサーバ。これらは OpenLayers を使っているらしいので、OpenLayers のサイトにあるたくさんの例も参考にしながら作りました。javascript のみで動作するので、比較的簡単なようです。

残念なことに、OpenLayers は部分的にしか iOS をサポートしていません。実際、激辛マップを iPhone (iOS7 の Safari) で見ると、肝心の POI をタップしても、店の情報を見ることができません。これは

    var pois = new OpenLayers.Layer.Text("My Points", {
	location:"text/sample.txt"
      });
    map.addLayer(pois);

の部分がうまく動作しないためのようです。いろいろ試して

  var pois = new OpenLayers.Layer.Vector("POIs", {
        strategies: [new OpenLayers.Strategy.BBOX({resFactor: 1.1})],
        protocol: new OpenLayers.Protocol.HTTP({
          url: "text/sample2.txt",
          format: new OpenLayers.Format.Text()
        })
      });
    map.addLayer(pois);

ならばうまくいくことがわかりました。

次に iPhone で表示するために

<head>
  <meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=UTF-8">
  <!-- スマートフォン用 -->
  <meta name="viewport"
	content="width=320, height=480, initial-scale=1.0, minimum-scale=1.0, maximum-scale=2.0, user-scalable=yes" />

という設定と

    function check_smartphone() {
      var flg = (navigator.appVersion).indexOf("Mobile");
      if (flg>0){
        initial_zoom = 15;
        my_screen_width=320;
        <!-- location.href="index.html";  <!-- PC 用に書き換えるところ -->
      } else {
        initial_zoom = 16;
        my_screen_width = 700;
        location.href="index_PC.html";  <!-- PC 用に書き換えるところ -->
      }
      re_center();
    }

というコードを仕込んで、ブラウザの名前に mobile が入っている場合は mobile 用のページのまま、そうでない場合は画面サイズの大きい PC 用のページに飛ばすようにしました。また、地図が画面いっぱいに表示されると、地図のスクロールはできてもページ全体のスクロールができなくなる問題に対処するために、

    &nbsp; <div id="canvas" style="width:310px; height:400px"></div>    <!-- PC 用に書き換えるところ -->

として、地図の左端に余白を残すようにしました。画面の左端をスライドすることで上下にスクロールができます。

もうひとつ工夫したのが

    function re_center() {
      //map.zoomToMaxExtent();
      //map.zoomTo(initial_zoom);
      var centLonLat = new OpenLayers.LonLat(139.68336129378946, 35.707380793896974)
                       .transform(
                          new OpenLayers.Projection("EPSG:4326"), 
                          new OpenLayers.Projection("EPSG:900913")
                       );
      map.setCenter(centLonLat, initial_zoom);
    }

    <form>
      <input type="button" value="東中野駅付近に戻す" onclick="re_center()" /> 
    </form>

で、地図を初期位置に戻すボタンを付けてみたことです。地図を埋め込んだサイトで、私はよく地図をスクロールしすぎて迷子になってしまいますので(笑)。(更に地図スクロール範囲の制限もかけていますが。)

ひとまず出来たもの

こうして作ってみたのが下の画像のような 東中野〜中野ひとり飲みマップ です。とあるローカルコミュニティ向けの内輪の飲み屋紹介マップですが、中身は気にしないでください(笑)。
基本的には index.html, index_PC.html と text/sample2.txt のみで動作します。もとの example が Creative Commons License なので、このソースコードも同様に利用していただいて構いません。

どのくらい大変だったか、など

真似できる例を探すのに数日、コードを書くのに隙間時間で 1-2 日ぐらいだったかな。むしろベースマップを充実させるのに時間がかかっています。Bing トレース以外にも、表示する店の位置を再度確かめに行ったりしています。こういう利用が増えると、多くの人が OSM に POI を追加するモチベーションになるのではないでしょうか。

もしも OSM の POI が充実している場所では、POI を検索して開店時間などの条件に合う店だけピックアップしてマークできたりすると使いでがあるでしょうね。

まだ足りないこと

画面解像度の調整

現在は 320x480 pixel にしていますが、iPhone の機種を見分けて、解像度を上げられるといいなぁ。

Android 対応

Android 端末は持っていないので、どうなるのか、まだ試していません。誰か教えてください。

現在位置を表示する機能

スマートフォンGPS を元に現在位置が表示できると、土地勘のない会議参加者用のランチマップとしてはかなり使い勝手が良くなるはずですね。

POI 入力サポート機能

http://higashinakano.ikidane.com/admin.html に POI 入力サポート用のコードを置いていますが、まだまだ未完成です。

登山靴とインソール

写真の登山靴は20年以上前、大学受験が終わったあと、隣町の専門店で買ったもの。試験は全くできなかったので、浪人してる合間に山でも登るかと思って買ったことをふと思い出しました。

今年は久しぶりにこの靴を履いて山に出かけました。さすがに靴底もひどく減っていたので、靴屋さんで靴底を張り替えられるか相談したのですが、靴屋の職人さんは「これはアンドウセイカさんの靴なので、アンドウセイカさんに持っていった方がいいですよ」と言われました。調べると、安藤製靴というメーカーでした。靴の製造を製靴(せいか)と言うのは初めて知りました。(お菓子メーカーではありません。)

他社の靴を見てすぐに製造元が分かる職人さんに感心しながら、錦糸町にある Origin という直営店に行くと、「確かにうちの靴ですね。古い靴なので、修理できる保証はありませんが...」と言われましたが、駄目元でいいからと無理にお願いしました。そうしたら、ちょっと時間はかかりましたが、立派に靴底が張り替えられて戻ってきただけでなく、「若い職人の勉強にもなりました」と言っていただけました。

靴底が交換できないなら、軽くて蒸れないと言われるゴアテックスの新しい靴を買い直そうと思っていました。今や革の登山靴は少数派になってしまいましたし、現代の靴の性能というのもちょっと試してみたい気はします。しかし、オイルを塗って手入れをする手間も含めて、やっぱりこういう革靴の雰囲気は捨てがたいものがあります。

靴底を替えてもらった靴で雲取山に登りましたが、慣れないせいか、それとも無理をしすぎたせいか足指を痛めてしまいました。そう言えば、夏に山小屋でご一緒した方がインソールについて語っていたことを思い出し、登山用品店で superfeet というインソールをフィッティングしてもらいました。このソールは緑、青、赤、黒と4色あって土踏まずのアーチの高さがだんだん高くなるそうです。緑から順番に合わせていって、青がフィットするということで、サイズを合わせ、靴に合わせて切ってもらいました。

これがどのくらい効果があるか、確かめなくてはなりませんね。さて、今度はどこに行くことにしましょうか。


登山用品店に行く道すがら、日だまりの柿の木に雀が群れていました。

師走

公園の紅葉が色づいています。もう紅葉の季節も終わりで、寒さが厳しくなってきそうですね。

上の写真、本物の紅葉以上に派手に写っていますが、意図的に彩度を上げた訳ではなく、こうやって写るレンズのようです。いわゆる「色乗りが良い」と言われるレンズですが、レンズによって彩度が上がるという仕組みが不思議です。現代の他のレンズに比べて、レンズの透明度が高いなんてことがあるのでしょうか?

かぐや姫の物語

チャンスがあったので話題の映画を見てきました。ジブリの映画と一口に言っても、やっぱり宮崎駿だよね、などと思っていたのですが、高畑勲監督もなかなかでした。ダイナミックな動きも多く、水彩画のような絵が楽しめ、泣けるいい映画でした。(見る方の楽しみを削ぎたくないので、これ以上は書きません。)
みんなが知っているはずの竹取物語って、こんなに深い話だったのですね。単に絶世の美女が男を次から次へと袖にするだけの話ではありませんでした。だからこそ、古典として語り継がれてきているのでしょう。

 

写真は先日訪れた京都北山付近の池ですが、映画にはこんな風景も一瞬出てきました。

Bravia 画面右下のアプリ通知を消す方法

SONY Bravia で画面右下に変なネットショッピング用のボタン(アプリからのお知らせ)が表示されるようになりました。
1回消したらもう出ないかと思い、消したがまた出てくる。3回目に出てきたのでうんざりして消す方法を検索したが、出てこないのです。

いろいろ探していたら、http://qa.support.sony.jp/solution/S1310040055270/ に解説されていました。わざわざそのアプリを表示させて、「オプション→視聴中通知→切」で消さないといけないようです。ユーザーにとっては面倒くさい機能ですね。

このテレビ、テレビで Youtube が見られるのは便利ですが、おせっかいな機能もついていますね。



寒椿が咲く季節になりました。

アクセス解析

頼まれていた計算が、知恵を使ったら予想の 1/10 くらいの時間で簡単に終わってしまったので、余った時間で、簡単なテキスト処理プログラムでアクセスログを解析してみました。

アクセス数 :日記の日付
233 :20130825
174 :20100918
163 :20110703
123 :20120603
121 :不明
105 :20120814

一番人気は、最近書いた 中央アルプス 木曽駒ヶ岳 - 空木岳 縦走 - minofoto and miscellaneous notes でした。Google などの検索エンジンでかなり上位に来るので、検索して見に来る方が多く、短期間でアクセストップとなったようですね。

ありがとうございます。



自分の備忘録用に追記しておくと、はてなカウンターのアクセス URL リストをコピペして

#!/usr/local/bin/gawk-f

{
    url = $1;
    url_date = url;
    gsub(/http:\/\/d\.hatena\.ne\.jp\/Room-B\//, "", url_date);
    gsub(/\/p[1-9]/, "", url_date);
    gsub(/touch\//, "", url_date);
    gsub(/mobile\?guid=on&date=/, "", url_date);
    gsub(/&se/, "", url_date);
    gsub(/mobile\?date=\//, "", url_date);
    gsub(/ction=p[1-9]/, "", url_date);
    gsub(/mobile\?date=/, "", url_date);
    gsub(/\/[0-9]+$/, "", url_date);
    #print url " * " url_date;                                                                                          
    count[url_date] += $2;
}

END{
    for (i in count) {
        printf("%4d :%s\n", count[i], i) | "sort -r" ;
    }
}

というひどく適当なプログラムで日付以外の情報を削除して数を集計しなおしただけです。

雲取山〜石尾根

秋の週末、予定が変わって突然ぽっかり一日空いてしまったので、久しぶりに東京都最高峰の雲取山 (標高 2017.1 m) に出かけました。一番人気は鴨沢からの往復ですが、それではあまりに芸がないので、長い石尾根を奥多摩駅まで下ってみようと日の出前に出発。

奥多摩駅朝7時発のバスは満員でした。鴨沢でバスを降りるとトイレに行列ができていましたが、迷うことなく登山道へ。歩いても歩いてもたくさんの人。もっと早いバスか、それとも自家用車で来た人たちでしょうか。上から下りてくるのは小屋に泊まった人たちでしょうか。

10時には七ツ石を巻いて石尾根に取り付き、11時過ぎには山頂へ。快晴の山頂は人でごったがえしていました。家族連れや若いカップル、女性だけのパーティーも多く、山ガールが増えているというのは伊達ではないようです。私はひとりでお湯を沸かして昼食をとり、雲取山荘の方へ歩いてみます。小屋の水も豊富で、たっぷりと汲ませてもらい、10歳若返ってきました (^^;;

小屋の脇の田部重治の記念碑を拝見してから、山頂を巻いて石尾根に戻る道をたどりました。人の多い稜線とはうって変わって奥多摩らしい静かな原生林の小道です。笹原に差し込む木漏れ日が美しく、苔も青々としています。


巻き道はちょうどヘリポートの近くで石尾根に合流します。ヘリポート付近の木陰で一休みしていると、猟友会と書かれたオレンジのベストを着た人たちがざわざわしています。「これからヘリが来るので、今のうちにここを通過してもらえますか。危険なので。」これはチャンスと、カメラを向けます。こんな間近でヘリを見る機会もめったにないので、ちょっと興奮します。ほかの登山者も一斉にカメラを向けていましたし、後ですれ違った人にも、「あのヘリは何だったんですか?」と聞かれたりしました。ヘリは猟師たちを乗せて下山していったと思ったら、またすぐに戻ってきてピストン輸送していたようです。奥多摩では、鹿の食害が問題になっているようなので、その調査でしょうか。さすがにこんな登山者の多い時期に猟はしないでしょうし、銃声も聞こえませんでした。

七ツ石を過ぎると、またまた静かな奥多摩の道。トレイルランナーに追い抜かれたほかは、人の気配がほとんどありません。短い秋の陽がだんだん傾いてくるのが気になり、最初は石尾根をたどってピークを踏むつもりでしたが、巻き道を下ることにしました。一人で歩いていると、感覚が研ぎ澄まされてきます。斜面の上で物音がしたと思ったら、キジでした。
熊が出たら困るなぁと鈴を鳴らしつつ歩いていると、鷹ノ巣山の巻き道の谷間で、森全体がざわざわしているのに気付きました。気をつけてあたりを見回すと、谷の下へ母子の猿が下ってゆくのが見えました。斜面の上からもざわざわした音が聞こえます。猿の群れの真ん中に入ってしまったのでしょう。熊鈴を一層大きな音がするように手に持って振りながら歩くと、斜面上側のすぐ近くの倒木の上に、大きな貫録のある猿がこちらを見下ろしていました。ボス猿でしょう。女子供を先に谷の下に逃がし、しんがりで見張りをしていたに違いありません。カメラを向けたいところでしたが、攻撃と取られるかもしれません。さすがにひとりでボスザルと対決する勇気はありません。警戒しつつ、目を合わせないように鈴を鳴らしながら通過。猿たちは食事中だったのか、それとも夕刻でねぐらに向かって移動中だったのかな。邪魔してごめんね。

猿の家族と自分を重ね合わせたのか、ふと、子供の頃の光景が思い出されました。夕方遊び疲れて帰って来ると、母が薄暗くなった夕暮れの台所でまな板の音をさせています。居間の隅で祖母が大相撲を見ている後ろに座っていた光景。続いて、いろんな思いが去来します。こういう時間のためにここに来たのかもしれないな、とふと思いました。

山々の稜線はまだ夕日に輝いているのに、尾根の陰に入り込んだ途端に足下に不安を感じるほど暗くなりました。目を慣らしながら足下に気を付けて歩きます。せっかくなので、巻き道から外れて六ッ石山への道を上り、山頂から沈みゆく夕日を眺め、休憩して行動食をとりました。あとは下るだけ。急いだせいか、靴を修理したばかりで合わなかったせいか、足が痛くなってきました。

山道が終わり舗装された林道に下りて、懐中電灯を手に奥多摩駅への近道がないかとうろうろしていたところ、夜道を一人で歩く人がいたので道を尋ねたら、彼は六ツ石から下ってきた若い学生さんでした。二人で山談義をしながら電車で帰宅。家に帰ったら、登山靴を脱ぐのも苦痛なほど足が痛かったのは、靴のせいばかりではなく、一日で踏破するにはちょっと無理な距離を歩いたからでしょう。普通は雲取山荘で泊まるか、どこかでテントを張るのがお勧めです。