minofoto and miscellaneous notes

ごく気まぐれに,書きたいことを適当に書いています。本当の話かもしれませんし,フィクションかもしれません。

鳳凰三山縦走 (3)

1日目2日目の記録の続きです。

  • 8/22 早川尾根小屋 5:15 - ミヨシの頭 6:30 - 7:20 アサヨ峰 8:00 - 栗沢山 8:40 - 9:30 仙水峠 - 10:30 長衛小屋

日の出の頃に小屋を出発。小屋は樹林帯であまり展望がないが、少し稜線を登ると、朝焼けの北岳が目に留まります。
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今日の目標は仙水峠ですが、もし早く着けば甲斐駒ヶ岳に登ってやろうと思いペースを速めます。と思いつつも美しい景色についつい足を止めてしまいます。

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Mt. Houô, Japan Alps
とんがっているのが地蔵岳オベリスク鳳凰三山の脇に富士の端正な形が見えています。

ミヨシの頭まで、いくつものピークがありましたが、ほぼコースタイム通りに到着。
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縦走路からのアサヨ峰。この山の姿には、それほどの個性は感じられませんが、登ってみると山頂の岩が特徴的で、とても見晴らしの良い山頂でした。

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アサヨ峰より仙丈岳、北岳、鳳凰三山と富士、甲斐駒ヶ岳
R0011788_ 北アルプス、乗鞍 中央アルプス
木曽御嶽

北アルプス、穂高連峰と乗鞍岳、中央アルプス、木曽御嶽と、日本中部の主要な山々がほとんど見えていると言ってもいいくらいです。

この日は朝から誰ともすれ違いませんでしたが、アサヨ峰で反対から来た登山者と初めて会いました。しかも単独行の美女! しかし、昨晩の山小屋で読んだ新田次郎の「チンネの裁き」のストーリーを思い出して複雑な気持ちになってしまいました。なにせ美女に惑わされて次々と山男が死ぬという話ですから。

栗沢山まで稜線を辿り、栗沢山から仙水峠まで一気に高度を下げます。同じくらいの高さに見えていた甲斐駒ヶ岳が、あっというまに圧倒的な高さの岩壁の向こうになってしまいました。
Mt. Kaikoma from Sensuitoge
余力があったら登ろうと思っていましたが、ここまでの疲労もたまっているし、あきらめて下ることにしました。

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美しい北谷を下ります。仙水峠からは多くの人が登ってくるのとすれ違いました。

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北沢峠の長衛小屋で着替えさせてもらい、こもれび山荘でラーメンを食べ、バスに乗ります。広河原から奈良田経由のバスは、途中休憩も含めて長い行程でした。途中で、奈良田温泉はなかなかいい湯だという話も教えてもらいました。温泉も一度訪ねてみたいものです。

北沢峠に泊まって、甲斐駒と仙丈を往復している方ともお話しました。そのコースも、なかなか良さそうですね。

鳳凰三山縦走 (2)

  • 8/21 南御室小屋 5:50 - 7:00 薬師岳 - 7:50 観音岳 - 9:00 地蔵岳 - 11:00 高嶺 - 12:00 白鳳峠 - 広河原峠 - 早川尾根小屋

1日目の記録の続きです。

(2日目の記録は、書くべきか迷いました。現在このルートは道が崩落しており、非常に危険で通行不可能のため、このルートは計画しないほうがいいでしょう。白鳳峠から広河原へ下山の2日行程がおすすめです。)

縦走2日目はやや雲が多い晴天。夜はやや寒かったとはいえ、樹林帯にある小屋から登りはじめるとすぐに汗が噴き出してきました。苦しい登りもすぐ終わり、森林限界を越えて白い岩の稜線に出ると、白峰三山の美しい姿が目に飛び込んできます。昨日までの樹林帯の登りとは違って、アルプス縦走らしい道と景色を楽しめます。

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白砂の縦走路
南アルプスより富士
雲海に浮く富士山

岩の脇にきれいな花が咲いています。あとで調べるとタカネビランジ、南アルプスの固有種らしいです。さまざまな色合いのものが咲いていました。
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この稜線から見ると、北岳の姿の美しさが目を惹きます。
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バットレスを擁した雄々しい姿、草付の緑、大樺沢の雪渓と白い水の流れ、そして四方にたおやかに延びる稜線。さまざまな様相があって、見ていて飽きません。山と地図を見比べてしばらく楽しみました。

鳳凰三山より富士 R0011691_

最高点の観音岳を過ぎて、地蔵岳へ。

地蔵岳オベリスク R0011706_
地蔵岩(オベリスク)の肩までは登ってみました。鎖などが整備されているわけでもないので、他に肩まで登ってくる人はいませんでした。一番上は屹立する2つの岩の間を攀じ登るようです。ウェストンが初登頂したときは、石を結びつけたロープを投げ上げて固定し、ロープを使って登ったようですが、同じように2つの岩の隙間にロープが垂れ下がっていました。その気になれば登れなくもないでしょうが、ヘルメットも持っていませんし、さすがに遠慮しておきました。
(去年こういう安いヘルメット買ったので、せっかくなら持っていけば良かったですね。)

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) CS スポーツヘルメット ホワイト MC-3547

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) CS スポーツヘルメット ホワイト MC-3547

多くの人が地蔵岳から下山するのでしょう。ここから先は人が少なくなりました。人の少ない稜線でお湯を沸かしてちょっと早い昼食をとり、高嶺へ。下の写真のように展望も素晴らしく、なかなか登り甲斐のある良い山でした。

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地蔵岳観音岳を振り返る

さて、高嶺の展望も充分楽しんでから、白鳳峠に下りてみると
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ご覧の通り通行止め。本当は通れるけど初心者の安全のために通行止めにしている場合もありますが、この厳重なロープの張り方と詳しい書き方は、本当に通れないからでしょう。ここから広河原に下りるしかないようです。実際にかなりの規模の崩落で、鋭い稜線の片側がえぐられるように崩落したあと、更に崩落が続いており、崩落箇所だけを巻こうとしても雪庇の上を歩いているような不安定な場所を通ることになり、かなり危険だと聞きました。

ということで、ぐるぐる巻いて広河原峠、そして早川尾根小屋へ。縦走路閉鎖の影響でしょうか、早川尾根小屋に他の人はおらず、食事の提供もなし。とはいえ、一番良い窓際の場所を確保。夜半には寝たままで天の川が眺められました。

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続きは 3日目へ

鳳凰三山縦走 (1)

  • 8/20 夜叉神の森 10:10 - 10:55 夜叉神峠 11:15 - 12:20 杖立峠 - 13:00 火事場跡 - 13:40 苺平 - 14:00 辻山 14:10 - 14:30 南御室小屋

東京側から見ると南アルプスの入口とも言える鳳凰三山を訪ねました。夜叉神の森までは、甲府からの直通バスに乗車。バス乗り場で感じの良いご夫婦と知り合いに。

夜叉神峠登山口 夜叉神峠付近より白峰三山

夜叉神の森バス停から峠までの登り道は風がなく、非常に蒸し暑く汗だくになってしまいました。

夜叉神峠

峠にたどりつくと記念撮影。白峰三山がきれいに見えています。よく写真で見る風景そのまま。少し休憩してすぐ出発。樹林帯の道はやはり蒸し暑い。東風が吹いていますが、道は稜線の西側のため、ほとんど風を感じられません。杖立峠の道標まで1時間ほどですが、昭文社の地図によると本来の杖立峠はもう少し先のようです。
杖立峠の辺りから風が西風に変わり、少し楽になりました。

杖立峠
やや時期を過ぎていますが、クルマユリが一輪咲いていました。黄色い花はオトギリソウ、おそらくシナノオトギリソウでしょう。野イチゴもありました。苺平まではまだ距離がありますが、これが名前の由来でしょうか?

クルマユリ シナノオトギリソウ イチゴ

苺平からは稜線を逸れて辻山への道をたどりました。苔と虫が多い荒れた道をたどり、倒木を乗り越えたりくぐったり少々うんざりしてきたところで森の中の辻山三角点に到達。そこから西にある展望台にゆくと風景は一転。森が途切れて岩がごろごろした開けた場所へ。鳳凰三山白峰三山を望む素晴らしい風景が広がります。

苺平 辻山展望台 辻山展望台より鳳凰三山 辻山展望台より北岳、間ノ岳

辻山からは近道を通って南御室小屋へ。冷たい水がこんこんと湧き出しています。小屋のご主人とはほとんどお話できませんでしたが、バス停でお会いしたご夫婦や、ひとりで来られた方と歓談。どこそこの山小屋は食事が美味しいとか、待遇が良いとか、小屋番が美人だとか、酔っ払いの雑談で盛り上がりました。

南御室小屋

夕食後は曇ってきたために星空も見られず。早々に就寝。

続きは2日目、そして 3日目へ

山と高原地図 北岳・甲斐駒 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 北岳・甲斐駒 (登山地図 | マップル)

赤城山沼めぐり

赤城山の続きです。黒檜山に登ったあとは、茶店で休憩してから、火口湖めぐりをしました。茶店のおっちゃんが言うには、「ここは北海道の天気予報を見てりゃ当たる。冬はマイナス20℃で、大沼で氷に穴を空けてワカサギ釣りも出来るし、ここは北海道だ。東京からなら近いから、冬にも来い」だそうです。ホンマかいな?

大沼のほとりに立つ赤城神社

覚満淵の木道。

カメラの水平が傾いているわけではなく、木道が傾いています。


若い鴨が一生懸命下手な狩りをしていました。


ニッコウキスゲが満開。

これはクルマユリ。昔南アルプス縦走したことを思い出しました。


ロープウェイもあって、昔は賑やかな観光地だったようですが、今はこの看板も落ちてさびれています。

次は小沼へ。

深田久也も書いているように、ちょっと神秘的な湖です。しかし地図を見ると、小沼の近くに「血の池」というもっと不可思議な湖がありました。真っ赤な池なんだろうか、とそこに行こうとしたら、道がありません。小沼から草やぶをかき分け、放棄されたような道をたどってしばらく歩きます。二度と戻ってこられないおどろおどろしい地獄の池なのか、と冗談を言いながら歩いてゆくと、ようやくこんなものが。

ここからは道がちゃんとありました。

本当に静かで、誰もいません。赤くはなく、普通のきれいな水をたたえていました。


1時間ほど、静かなこの池のほとりでぼんやりしました。


由来はこういうことらしいです。美人は大変ですね。というか、赤潮のようなものが発生するからのようです。乾期は乾いて草原になるとか。


夕陽の赤城山と別れて温泉へ。

温泉からの眺め。なかなか良い湯でした。目の前は葡萄畑です。

赤城山、夏に来ると普通のハイキングコースなので、ある程度の経験のある方なら、冬に登るのが楽しいでしょうね。

赤城山

場末のバーで孤独にグラスを傾ける男の背中を、彼は鋭い視線で見つめた。「まさにこいつだ」さりげなく周囲の人に紹介を頼む。「だれかあいつの知り合いはいないか?」
しかし誰もその男の素性を知る者はいなかった。

それから2年、彼は男を渋川駅まで呼び出すことにとうとう成功した。

そんな経緯で(どんな経緯だw)赤城山に登ってきました。
百名山の一つとはいえ、友人の誘いがなければ、敢えて登りに行こうとは思わなかったかもしれません。天候にも恵まれ、ちょっと寂れた観光地の雰囲気も楽しみながらの良い山行でした。

車でアプローチ。火口湖の周りには無料駐車場も多く、お土産屋さんや飲食店も充実しています。とりあえずは赤城山最高峰の黒檜山に登ることにしました。登山口は駐車場からすぐ。

いきなりの急登ですが、山腹の道を稜線まで登りきると展望が開けます。台風一過、梅雨の晴れ間なので、雲行きが怪しい感じです。

断崖注意と書いてあったら、わざわざ見に行きたくなるのが人情。

赤とんぼの避暑地になっていました。夏が終わったら下界に降りてくるはずです。

一番大きな火口湖は大沼と書いて「おの」と読むようです。とはいえ、看板によっては「おおぬま」とかなが振られているところもありました。

小沼(この)はもうすこし標高の高い所にあって、ちょっと神秘的な様子に見えます。

右の写真は地蔵岳。この一直線の道のようなものはなんだろうと思いながら眺めましたが、どうもケーブルカー跡のようです。

駒ヶ岳は特に看板もなく、おそらくここだろうなと思いながら通過してしまいました。そこから下って登ると黒檜山。山頂近くに立派な祠がありました。


山頂で昼食。


湿度が高いせいか、雲が多くて爽快な展望とまではいきません。冬だったらいいでしょうね。


緑が美しい。落ちたらトトロのところまで行けそうな穴もあります (^^;;


大沼と赤城神社を見下しながら、車道まで下山。

このあと、沼めぐりもしたのですが、書くのに時間がかかっているのでとりあえずここまでで公開します。

uMap で作る日本百名山マップ

OpenStreetMap をベースに POI を追加できる uMap というサービスがあるのを教えてもらいました。これを使って深田久弥日本百名山マップを作ってみました。

アイコンの色は標高を表しています。

実は百名山だけでなく、自分が興味がある山、登ったことがある山も小さいシンボルで記入してあります。百名山も、自分が登ったことがある山かどうかでアイコンが使い分けてありますが、他の方には関係ありませんよね。こちらのリンクから地図だけを見ることもできます。

uMap の使い方は簡単です。ログインしなくても地図が作れてしまうのだちょっとややこしいのですが、ちゃんとログインした方がいいようですね。OpenStreetMap のマッパーのアカウントがあればその ID でもログインできました。様々な設定も直感的にできますね。ベースマップとして Thunderforest の Landscape を選びましたが、これはなかなか美しい地図です。調べてみると、基本的に有料の地図のようですが、個人的なレベルだと無料で使えるようです。uMap のサイトで契約しているのかな?どういう仕組みになっているのかは理解していません。

金峰山

  • 行程: 大弛峠 → 金峰山 → 大弛峠 → ももの里温泉

少し前ですが、梅雨の雨の中、金峰山を歩いてきました。標高 2599m の奥秩父の山です。


瑞牆山荘からの方が楽しいコースでしょうが、梅雨の雨の中なので、標高 2365 m の大弛峠まで車で入ることにしました。ここからは標高差も少なく、主稜線を縦走するだけで山頂に立てます。

あまり写真を撮る余裕がありませんでしたが、雨の合間に撮った写真を少し。こういうときは防水のカメラが欲しいですね。

さすがに雨の中なので、五畳岩に登る人はいないようでした。


これはたぶんシャクナゲ


山頂付近のちいさな花


雲の間からわずかに展望が。

雨の中休憩はしんどかったので、金峰山小屋でお金を払って休憩させてもらおうと小屋まで下りたところが、ちょうど開山祭のイベントをやっていたようで、山小屋は満員。荷物置き場で休憩させていただきました。なぜか開山祭のお裾分けで登山証とバッジをいただけました。感謝です。


峠に下りてきたところで日差しが。とはいえ山頂は雲の中のままでした。
びしょぬれの雨具を脱いで、ももの里温泉へ。のどかな温泉でした。

悪天の中一緒に歩いてくださった方々、どうもありがとうございました。

さて、次はそろそろ赤城山かな...(^_^)/

PERAR 28mm f4

宮崎光学 (MS-Optical) の PERAR 28mm f4 というレンズを衝動買いしてしまいました。レンズを買うくらいなら、そのお金でいろんな所に行こうと思っていたのに、アホですね。

手書きの説明書と、驚くべき小さなサイズにしびれます。宮崎光学という立派なメーカー名が付いてますが、宮崎さんという方がお一人でレンズを設計、製作されているようです。レンズにシリアルナンバーがついているところもそそりますね。レンズ名も、うすっぺらいので「ぺらーる」なんだとか。

購入時、フードがレンズ鏡筒の中に収納されていたのにも驚きました。大手メーカーはまずやりそうにない設計ですね。なかなか面白いです。


ハイデルベルク大学植物園
  ハイデルベルク大学 植物園にて


シャープに写ります。これがたった3枚のレンズで構成されているのです。トリプレットという構成はレンズ枚数が少なく、レンズと空気の界面が少ないため光の乱反射も少なく、抜けがよく視野の中央付近ではシャープな絵が撮れる一方、視野の周辺の収差を調整するのが難しいという特性があるようです。確かに視野の周辺部では流れたようなボケが目立ちます。今どきのレンズはコーティング技術の進歩などで光の抜けもよくなっているので、トリプレットだからといって特段にシャープだとか明るいと感じる訳でもありません。でも、この大きさでこの性能が確保できるのは、トリプレットだからかもしれません。

f4 とあまり開口数が大きくないこと、フードが小さいためか、ハレーションが入り込みやすいことが欠点といえば欠点でしょう。ボケを生かしたポートレートや暗いところでの撮影などには向きません。もうひとつ、あまりに小さいので、焦点を動かすレンズの可動範囲も小さくなっています。それ自体は欠点でも何でもないのですが、安い中国製のマウントアダプターでカメラに取り付けたとき、アダプターの製造誤差によって、焦点を合わせる目盛りと実際の焦点が合わなくなりやすいようです。実際に NEX-5 に KIPON のアダプターで取り付けたとき、3–5 m あたりの目盛りで無限遠に焦点が合いました。GXR A12 mount で誤差はないので、レンズの問題ではなさそうです。


Sclangenweg より
  Sclangenweg よりハイデルベルク市街を見おろす(クリックで拡大します)

28 mm という焦点距離は、APS-C サイズのセンサーでは、フルサイズ換算 40 mm レンズ程度の画角になり、非常に使いやすいですね。山での常用レンズにいいかもしれません。

マップカメラでも取り扱っているのでしょうか、この作例が非常に良いですね。

新緑の奥多摩(川苔谷から川苔山)

  • 8:19 奥多摩 8:35 -西東京バス- 8:50 川乗橋 - 12:30 頃 川苔山山頂 13:30 - 15:10 赤久奈山 - 16:30 頃 古里

連休の晴れた一日、奥多摩の川苔山に登りました。川苔山はずっと以前にひとりで行ったことがあるのですが、川苔谷は初めてです。

ヤマレコを見ると、川苔谷は崩落のため通行止めと書かれていますが、たぶん通れそうだと目星を付けていました。登山道入口には通行止めのロープが張られていましたが、無視して登山道へ。

この冬の大雪がまだ残っており、雪の影響か倒木だらけです。

日差しは既に夏のように強く、日焼け止めを塗っていないとあっという間に焼けそう。日差しの中で、萌え出づる若葉がきらきら輝いていました。


落差 40 m 程の百尋の滝。立派です。


登山口に近いところではもう散ってしまっていましたが、標高が高くなるとミツバツツジが満開です。いろんな花を楽しみながら、谷を離れて山腹の急登ののちに山頂へ。


朝は雲ひとつない晴天でしたが、お昼になると少し雲が湧いてきました。


このように通行止め。良い子は通ってはいけません。雪渓の上を渡って谷を渡れましたが、もう少し融けると、本当に通行に困るかもしれません。


山頂からは赤杭(あかぐな)尾根を下ります。多くの人は鳩ノ巣へまっすぐ下るのでしょう、川苔谷とは打って変わって人の少ない尾根道です。こちらも雪のせいか、迷うほどではありませんが、道がわかりにくくなっていました。

針葉樹も芽吹いています。かわいい若葉たち。


地図には赤杭山と記載されていますが、ここには赤久奈山との標が。アカグナという言葉に2種類の字が当てられているのでしょうか。どういう語源なのでしょう。調べてもわかりませんでした。

こちらの尾根では、ヤマツツジも見ることができました。

尾根道も倒木が多く、崩落した部分もありましたが、歩くのに困るようなことはありませんでした。

登山道を下りて人里に下りると、駅までの道で迷いそうになったのですが、地元の方が親切に近道を教えてくれました。ありがたいことです。

良い天候に恵まれて、楽しい山歩きでした。

(下ってから GPS の電池が切れているのに気付きました。ログを保存できなかったのは残念。)

赤と黒

カメラのレンズとしてコシナの NOKTON classic 40 mm を使っていて、これはかなり気に入っているのですが、ひとつだけ不満があるのは、最短撮影距離が約 70 cm と遠いこと。物を大きく写したいときに、近づきすぎるとピントが合いません。といっても、別にマクロレンズを持ち歩くのは荷物が増えるのであまり嬉しくないな、とクローズアップレンズを買いました。

夜のチューリップ

レンズ先端にねじ込むだけで、近づいてもピントが合うようになり、大きく写せます。試しに夜の公園のチューリップを撮ってみるとなかなか良い感じ。夜の写真は、デジタルカメラが頑張りすぎて、まるで昼間であるかのような明るさと色に補正してくれるので、RAW データを元にパソコンで夜っぽく現像しなおしてみました。RAW データの現像*1には、RawTherapee というフリーソフトウェアを使っています。

この現像という作業、なかなか難しいこともあります。よくあるのが、赤色が飽和してしまってうまく再現されないことです。先日、赤色をきれいに出すためには黒レベルを上げればよい、という解説を読んでやってみました。なるほど、飽和せず色がちゃんと出るようになりますね。

ゼラニウム ショーケース

そういうテクニックが使い物になることだけじゃなく、その事実そのものにいたく感心してしまいました。


光に赤、緑、青の3原色があるのは、ヒトが目で色を感じるとき、それぞれの色を感じる3種類の感覚細胞があるからです。この中でもヒトの赤色の感覚は、もとは緑色の感覚から進化して派生したもので、いわばオマケとも言えます。

赤色はオマケなので、緑や青ほど明るく見えませんし、いわゆる色盲で赤色が見分けられない人も多いです。赤色が見えない人にとっては赤は黒っぽく見えるそうです。だから大ざっぱには、赤は比較的、黒と近い色と言ってもいいですね。実際、目立たせようとして赤を使い、かえって見辛くなるというのは、よくある落とし穴です。

ということで、赤を美しく見せるためには黒レベルを上げればいい、という単純な(だけど奥深い)事実に、なるほど感心した次第です。

現像はときに難しいのですが、そのおかげで、こうして光と感覚について考えられるのは楽しいことですね。

*1:RAW というのはカメラが撮った生のデータで、そこから色の調整などをして目で見てわかる jpg などの画像に変換することを「現像」と呼びます。昔でいうとネガフィルムに相当する RAW データからプリントを作る作業と似ているので、と書いても、カラーネガフィルムを知っている世代でも、プリントするために色調整が必要ということを知る方は多くないと思うので、あまり良い説明ではありませんね...

LiberTouch キーボードを Mac で使う方法

家の Linux マシンが壊れて入れ替える予定もないので、家で使っていた富士通の LiberTouch を職場の Mac につないでみることにしました。

以下のような変態的な環境なので、よほどの好き者以外の参考にはならないと思います。自分用のメモとして。

これまでの Mac の環境

以下の手順で LiberTouch を快適に使えるようにしました。

まずはシステムがキーボードの種類を自動的に認識しようとして質問してくるので、質問答えてシフトキーの横のキーを押し、日本語109キーボードとして認識させました。

変換、無変換キーを使えるようにするために PCKeyboardHack を導入して、そのアプリケーションを開き、

  • Enable NFER Key on PC keyboard
  • Enable XFER Key on PC keyboard

の2項目のチェックを入れます。これで変換/無変換キーが使えるようになります。更に

  • Enable Application Key (Menu Key)

のチェックも入れて、Windows Key を MacOS で Command key として使えるようにします。


更に以下のレイアウトを設定するために

  • control キーは A の左隣にあって欲しい
  • 最下段のキーは [Option(Alt)] [Command] [無変換] [Space] の順番であってほしい

システム環境設定→キーボードの右下の「修飾キー」ボタンを押して、FCL USB Keyboard として認識された LiberTouch を選択して Caps Lock に Control を割り当て、Option キーに Command を割り当て、Command に Option を割り当てます。
この設定はキーボード毎に変えられるらしく、HHK の方は同時につないでいても変更されないので便利ですね。

以上の設定で正常に動作しているか確認を兼ねて、この記事を書いてみましたが、問題なく動作しています。


ちなみに LiberTouch はかなり重いキーボードなので、家の安机だと打鍵音が逆に響いてしまいうるさかったのですが、しっかりとしたデスクだと安定感があって静か、HHK Lite よりも繊細なタッチで極めて快適です。問題は HHK より一回り大きいことだけですね
(もちろん職場といっても、業務外の休日出勤です。)


[追記]
設定する前に検索してみたのですが、Tesla + Libertouch の組み合わせについての記述がなかったので書いてみました。親指シフトユーザーには、このキーボードはかなり使いやすいので、ひとつぐらい記事があるかと思ったのですが...
キーを入れ替えるソフトを TESLA と同居させると問題が起こるかと思ったのですが、やってみたら普通に使えているので幸いでした。

本当は 全角/半角キーも ESC にしたいのですが、これはおそらく KeyRemap4MacBook でも導入しないといけませんね。これと Tesla が同時に使えるのか、また試します。

相模湖・嵐山ハイキング

都心で桜が満開になった次の週末、陣馬山〜高尾山を歩いてお花見をしようと計画しましたが、なんと前々日あたりになって、日曜日は荒れ模様との天気予報に変わりました。

中止かと思いましたが、それも残念なので、相談して、雨を覚悟の上で相模湖周辺をのんびり歩いてみることにしました。天気が良ければ石老山に登ろうかという計画もありましたが、どうも黒雲が立ちこめてきたので、相模湖でビールを空けてから、湖のほとりの嵐山を歩いて温泉を目指すことに。


相模湖のほとりのレトロな商店にソメイヨシノが映えています。



「相模湖桜」という看板がありましたが、初めてみる桜です。この桜の後ろが嵐山。



湖から車道を歩いて、橋を渡り、登山口へ。



登りはじめてみると、思ったより急な登りで息が切れましたが、途中にミヤマツツジらしき(?)花があちこちに咲いていました。山頂にたどり着いて、写真を撮って休憩していたら、あられが降りはじめたので、あわてて下山路へ。発泡スチロールを崩したようなふわふわの氷の固まりがぱらぱらと降って来る中を歩きました。

下山後は「さがみ湖温泉うるり」で汗を流してビールで乾杯。いろいろ不手際もあったと思いますが、一緒に歩いてくださった方々、どうもありがとうございました。

神谷町のナポリスタカ(ピザ)

友人と行った神谷町のピザ屋さん。なかなか美味しかったです。



写真の取りかたが下手なのはご愛嬌。本物はもっと美味しそうに見えてました。
行ったのは「チューボーですよ!」のロケが終わったときだったようでした。今週末 3/8 に放送されるみたいです。

iPhone 最速の地図アプリ Galileo Offline Maps

iPhone で地図を出して見せたら、その速さに驚かれました。Apple の地図や Google Map しか使っていないと、OpenStreetMap の表示の速さとスムーズさは意外に思うようです。

というのも、Google Map などは地図のダウンロードが許可されていないので、iPhone から使うときはいちいち通信が必要だからでしょう。MapFan+ のようにダウンロードできる地図アプリもありますが、地図データの価格が結構高かったように思いますし、また MapFan+ はちょっと表示に時間がかかります。(私はキャンペーンで手に入れましたが。)

その速い地図アプリは、こちらのGalileo オフライン地図です。

地図は OpenStreetMap としてボランティアが編集している Wikipedia 的な地図のため、地域によって情報の密度にムラがありますが、日本国内に関しては、平均的にはまあまあの実用レベルかと思います。Google Map などより詳しい場所もあるし、情報がすかすかの場所もある、という感じです。住所からの場所検索などはあまり使えないので、困ったら、他の地図に切り替えて使うのが良いでしょうね。

アプリ自体は無料ですが、速さを実感するためには、少なくともアプリ内課金でオフラインマップの取り込み 200円 (2014年2月現在) を購入するのがおすすめです。GPSログを取ったりなど他の機能も使いたい場合は「全機能まるごとパック」(600円) もいいでしょう。購入するためには、アプリの地図画面の右下にある設定アイコンを押し、「設定」画面に入り、右上のカートを押せばたどりつけます。最初から Pro を買うのもいいですね→



ベクターマップはあらかじめダウンロードする必要があります。設定画面の中ほどにあるベクターマップの「マップをダウンロード」から日本などの地図をダウンロードすればいいでしょう。ネットワークの状況によってはかなり時間がかかります。ダウンロード完了後、設定画面の「地図の選択」で、ベクターマップを選んでおきます。こうしておけば、airplane モードのときでも、山の中で電波が届かない場所でも地図が確認できます。(私は海外に行く前にその国や地域のベクターマップをダウンロードしてゆきます。その国の SIM を準備したり、高価なローミングをしなくても街頭で地図が見られるのは重宝します!)

ベクターマップ以外では、OpenStreetMap か Humanitarian OSM がお奨めです。これらの地図は随時ダウンロードされるため、ベクターマップほど表示が速くありませんが、データが随時更新されるというメリットがあります。データはアプリ内にキャッシュされるので、あらかじめ通信状況が良い場所で使いたい場所の地図を一度ダウンロードしておけば、オフラインになっても使用が可能です。

また、OpenCycleMap もおすすめです。データ更新頻度は高くありませんが、自転車向けに、サイクリングロードが青点線で表示されたり、等高線が表示されるので、眺めて楽しい地図です。

ベクターマップのデータも比較的新しいものが使われているようですが、どういうタイミングで新しい OSM データに更新されるのか、私にはよくわかりません。(最近更新されてどうも一部データが壊れているところがあるようです。私のダウンロードに問題があったのかなぁ?) ベクターマップのデータはときどき更新されます。地図のダウンロードの画面をときどき確認して「更新」と表示されているときは WiFi 環境などで更新しておくと良いですね。